路上の輝き 第6回
佐々木譲
(第5回はこちらから) その前夜は、三人で『ファンタスティックス』を観に行ったのだった。冬樹がチケットを用意しておいてくれた。礼子は仕事が遅くなるとのことで、来なかった。 ワシントン広場から少し南、ファンタスティックス・レーンと名付けられた路地の奥に劇場があった。横に細長い小劇場で、舞
2026.02.20「佐々木譲」の検索結果 : 7件
佐々木譲
(第5回はこちらから) その前夜は、三人で『ファンタスティックス』を観に行ったのだった。冬樹がチケットを用意しておいてくれた。礼子は仕事が遅くなるとのことで、来なかった。 ワシントン広場から少し南、ファンタスティックス・レーンと名付けられた路地の奥に劇場があった。横に細長い小劇場で、舞
2026.02.20
佐々木譲
(第2回はこちらから) (第3回はこちらから) (第4回はこちらから) 4 四月末の、ゴールデン・ウイーク直前のころだったろう。その前の日に奈津美から電話が来て、明日、月蝕洞で飲みましょうと誘われた。 修平は中堅どころの広告代理店への転職を果たして、ほぼ二年
2026.01.16…俳人・西村麒麟さんによる俳句「からす瓜」は年末の夜、散歩しながら味わってほしいページです。 「1テーマ・ジャンル横断企画」が実現しました。 「真夜中」をテーマに紡がれる6つのジャンル。小説=蛙坂須美さん、詩=岡本啓さん、短歌=吉田隼人さん、俳句=百瀬一兎さん、エッセイ=君
2025.12.23
佐々木譲
(第2回はこちらから) (第3回はこちらから) 時間帯のせいか、そのビジネス・ホテルの食堂はけっこう混んでいた。サラリーマンふうの客が大半で、観光旅行のカップルとか家族連れなどはいない。 冬樹は修平の向かい側で、ビュッフェ形式の朝食をほとんど食べなかった。少しのサラダとヨーグルトとフルーツだけだ。食
2025.12.04
佐々木譲
(第2回はこちらから) 天気はいい。 気温も静岡県は最高が一八度との予報だった。寒いというほどの気温ではない。もっとも浜松の海岸に出れば、少し風はあるだろうが、小一時間砂浜を歩くことは苦にはならないだろう。 冬樹は、この日も黒っぽい身支度で部屋から出てきた。細身の黒いパンツ、黒いシャツ
2025.10.21
佐々木譲
ふと気がつくと、はやぶさ十号は荒川を渡っていた。 東北新幹線は、盛岡から東京都内まで二時間余で移動するのだ。修平はいまだにこの速さに慣れていない。とうに新幹線の移動の数のほうが、在来線での移動の数を上回っているのにだ。 修平は棚から大きめの帆布のリュックサックを下ろして背負い、ショルダーバッグを肩に
2025.09.20
最新号の表紙は高橋源一郎さんの「ことば」+「UV厚盛り印刷」と共にお届け。佐々木譲さん、澤田瞳子さんの新連載がスタート。初登場の鳥さんの瞼さん、横山拓也さん、高田漣さんetc.にもご注目を! 株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役小野寺優)は、2025年6月24日(火)に発売予定のオールジャ
2025.06.17