「スピン/spin」第7号の目次を公開!
2024.03.26
オールジャンルの雑誌「スピン/spin」。「表紙」には毎号、「日常に『言葉』の『栞』を」をテーマにした書き下ろしの「ことば」が掲載されます。第7号を飾るのは、作家・柳美里さん。「書くこと」の本質に迫る「ことば」をいただきました。
「表紙」と「目次」の紙は、紙の専門商社・株式会社竹尾とコラボレーションし、現在庫限りとなった紙や、新しい紙など、毎号違う「紙」を使用してお届けしております。
さらに今号は、印刷加工会社・株式会社美箔ワタナベとのコラボレーションも実現。タイトル部分に初の「箔」加工を施しました。
◉表紙の紙=「パルパー」(ホワイト)*現在庫限り
https://www.takeo.co.jp/finder/search/details.php?d_id=296
◉目次の紙=「マイカレイド」(黄色)*現在庫限り
https://www.takeo.co.jp/finder/search/details.php?d_id=337
◉表紙の箔=3号金(村田金箔)
https://murata-kimpaku.com/kakou/standard-metallic-foils/
表紙は「パルプシート」のようなざっくりとした独特な風合いのファインペーパー。紙の違いにより変わる絵(印刷)の雰囲気、さらに(金)箔の魅力をお楽しみください。目次は光沢感と細かなレイド模様の組み合わせが特徴的な60年以上にわたり愛された紙を使用しています。
実物でなければ伝わらない「紙」、そして「箔」の魅力――ぜひ手に取って、視覚・触覚でお楽しみください(本誌掲載「紙の話」「紙のなまえ/箔の種類」もあわせてご覧ください)。
ジャンルを超えた9名の豪華小説連載陣(一穂ミチさん、大森美香さん、尾崎世界観さん、恩田陸さん、佐原ひかりさん、鈴木涼美さん、堂場瞬一さん、中村文則さん、藤沢周さん)はもちろん、第7号も注目作品をお届けします。
巻頭は作家・相川英輔さん「魔法をさがして」。「実はな、父さんは魔法が使えるんだ」という突然の告白からはじまる息子の日々――柔らかな文体で少年の葛藤を描きながら、生きる上で大切な「何か」にそっと気づかせてくれます。
作家・詩人の曽根賢(PISSKEN)さんは「雑司ヶ谷鬼子母神『七曲りの路地』奥の七曲り荘二〇二号室からずっと」を発表。揺るぎない視線で自らの「生」を描き出す、私小説です。
手触りの違う2作をお楽しみください。
最果タヒさんがキャラクターに捧げる「詩」の連載「キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる」第4回は「彼氏彼女の事情詩集」です。ある時期の、あの瞬間の、愛に切り裂かれるような感情を体感ください。
音楽クリエイター・ピノキオピーさん「歌詞の話」第4回は「匿名M」を巡る創作秘話です。
最果タヒさんがさまざまな方々を「宝塚」へお誘いする往復書簡連載「ときには恋への招待状」。第5回のゲストは漫画家のはるな檸檬さんが登場。
もちろん多様な書き手によるエッセイにもご注目ください。
エッセイは「古本と肴マーブル」の店主・蓑田沙希さんと、先日、芸術選奨文部科学大臣新人賞(メディア芸術部門)を受賞したアニメーション作家の和田淳さん。「本の話」はグラフィックデザイナーの柳川貴代(白座)さんにご寄稿いただきました。
さらに声優・斉藤壮馬さんの異色の連載エッセイ「書を買おう、街へ出よう。」、書評家・ゲーム作家の渡辺祐真さんの連載「詩歌の話」に加えて、好評連載書評「絶版本書店 手に入りにくいけどすごい本」では作家・いしいしんじさん、芸人・居島一平さんが「絶版本」への熱い思いを語ります。
株式会社竹尾とのコラボ企画「紙の話」は、上坂あゆ美さん(歌人・エッセイスト)が表紙でコラボレーションした美箔ワタナベを訪れ、「箔」の魅力の秘密に迫ります。
●目次
[短篇]
・相川英輔 魔法をさがして
・曽根賢(PISSKEN) 雑司ヶ谷鬼子母神「七曲りの路地」奥の七曲り荘二〇二号室からずっと
[エッセイ]
・蓑田沙希 マーブルという名の猫
・和田淳 ちょうどピッタリ
[連載小説]
・一穂ミチ ハイランド美星ヶ丘(第7回)
・大森美香 花と葉(第6回)
・尾崎世界観 すべる愛(第7回)
・恩田陸 そして金魚鉢の溢れ出す午後に、(第7回)
・佐原ひかり リデルハウスの子どもたち(第6回)
・鈴木涼美 典雅な調べに色は娘(第7回)
・堂場瞬一 連作 罪と罪(第7回)
・中村文則 彼の左手は蛇(第3回)
・藤沢周 利休残照(第7回)
[連載詩]第4回
・最果タヒ キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる――彼氏彼女の事情詩集
[歌詞の話]第4回
・ピノキオピー 歌詞 匿名M/エッセイ 「人間じゃないもの」への憧れ
[連載往復書簡] 第5回
・最果タヒ ときには恋への招待状
――詩人からさまざまな方へ、宝塚公演へのおさそいの記録。ゲスト=はるな檸檬
[紙の話] 第7回
・上坂あゆ美 「なくてもいい」から輝くもの
[詩歌の話/詩歌の楽園 地獄の詩歌] 第7回
・渡辺祐真 定型という魔法〜型とは何か?〜
[本の話]
・柳川貴代(白座) 本が物質として浮かび上がり輪郭が見えてくるまで
[連載書評/絶版本書店 手に入りにくいけどすごい本]
・いしいしんじ 貧乏がいちばん!
・居島一平 ミステリ数冊ぶんよりミステリな探求の書
[連載エッセイ/書を買おう、街へ出よう。] 第7回
・斉藤壮馬 「夏、箱庭、サウダーデ」
[紙のなまえ/箔の種類]
★書誌情報