『自閉症のぼくは小説家』 第11回 「バスが好き」
内田博仁(うちだ・はくと)
2026.03.13
読み物
内田博仁(うちだ・はくと)
2026.03.13
佐々木譲
(第5回はこちらから) その前夜は、三人で『ファンタスティックス』を観に行ったのだった。冬樹がチケットを用意しておいてくれた。礼子は仕事が遅くなるとのことで、来なかった。 ワシントン広場から少し南、ファンタスティックス・レーンと名付けられた路地の奥に劇場があった。横に細長い小劇場で、舞台
2026.02.20内田博仁(うちだ・はくと)
2026.02.06
佐々木譲
(第2回はこちらから)(第3回はこちらから)(第4回はこちらから) 4 四月末の、ゴールデン・ウイーク直前のころだったろう。その前の日に奈津美から電話が来て、明日、月蝕洞で飲みましょうと誘われた。 修平は中堅どころの広告代理店への転職を果たして、ほぼ二年が過ぎ
2026.01.16内田博仁(うちだ・はくと)
2026.01.09
内田博仁(うちだ・はくと)
2025.12.12
佐々木譲
(第2回はこちらから)(第3回はこちらから) 時間帯のせいか、そのビジネス・ホテルの食堂はけっこう混んでいた。サラリーマンふうの客が大半で、観光旅行のカップルとか家族連れなどはいない。 冬樹は修平の向かい側で、ビュッフェ形式の朝食をほとんど食べなかった。少しのサラダとヨーグルトとフルーツだけだ。食べ
2025.12.04内田博仁(うちだ・はくと)
2025.11.21
内田博仁(うちだ・はくと)
2025.10.31
佐々木譲
(第2回はこちらから) 天気はいい。 気温も静岡県は最高が一八度との予報だった。寒いというほどの気温ではない。もっとも浜松の海岸に出れば、少し風はあるだろうが、小一時間砂浜を歩くことは苦にはならないだろう。 冬樹は、この日も黒っぽい身支度で部屋から出てきた。細身の黒いパンツ、黒いシャツに
2025.10.21